沖縄のいま

「てるりん」&「もーりー」:埋め立の是非は市民・県民が決める

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釣り系ユーチューバーの「てるりん」さん(本名、中村陽輝)とサーファーの「もーり
ー」さんは、浦添西海岸埋め立て反対署名を集めている。2人は「反対署名が4万にな
ったら、政治的に影響力を持つ」と意気軒高だ。すでに反対署名は3万5000人に達
している。「浦添西海岸の未来を考える会(世話人・里道昭美)は、西海岸の埋め立て
に早くから反対し、取り組んできた(2020年12月12日投稿「星英雄:もう1つ

の『辺野古』 那覇軍港の浦添移設問題 たらい回しを許すなと市民が立ち上がった
」参照)。「てるりん」さんと「もーりー」さんに話を聞いた。(文責・星英雄)

浦添西海岸埋め立て反対署名はすでに3万5000人を超えている。4万人までもう一
息だ。4万人にこだわる理由について、「てるりん」さんと「もーりー」さんの2人は
こう話す。
「(反対署名が)4万人に達すれば、政治的に影響力を持つことはこの世界<SNS
(X=旧ツイッター)の常識だ。すでに反対署名は3万5000に達している」

浦添西海岸埋め立て反対の賛同署名のコメントは、西海岸をどう思っているのだろうか。

「米軍の軍港やリゾートは、浦添西海岸の価値とは比較になりません。大切な自然を守

ってください」「残された奇跡の海に、軍港もリゾートもいりません」等々。

誰もが、西海岸の自然を残したい、強い思いを持っている。

浦添市は軍港建設と一体となったまちづくりを進めようとしている。

これに対し、2人は言う。「あたかも経済施設で栄えるようなことを言っているが、軍

港がセットになっている。そもそも日米地位協定で日本のいうことは聞かないのが在日

米軍ではないか、那覇軍港はオスプレイが離発着しているが、浦添に持ってくるための
地ならしのようだ」」

米軍機CV22オスプレイ(乗員8人)が墜落した。8人全員が死亡。重大事故だ。そ
れなのにオスプレイは、沖縄の空を飛び続け、日本側が回収したオスプレイの残骸もア
メリカ側に引き渡された。

日米地位協定第17条は刑事裁判権について定めているが、日米地位協定を解釈する「日
米地位協定合意議事録」は「日本国の当局は、通常、合衆国軍隊が使用し、かつ、その
権限に基づいて警備している施設若しくは区域内にあるすべての者若しくは財産につい
て、又は所在地のいかんを問わず合衆国軍隊の財産について、捜索、差押え又は検証を
行なう権利を行使しない」と明記している。

2004年の縄縄国際大学米軍ヘリコプター墜落事件は、米軍が大学を封鎖し、大学関
係者も警察など捜査当局も排除された。

2016年、米海兵隊普天間基地のMV22オスプレイが名護市安部に墜落した時も現
場には規制線が張られ、翁長沖縄県知事(当時)をはじめ、日本側関係者は規制線の中
に入れなかった。

捜査権も裁判権も日本にはない。要するに、日本は手も足も出せないのだ。日米地位協
定は日米安保条約第6条に基づく。つまり、日米安保条約が「主」で、日米地位協定は
「従」の関係だ。

やっとのことで米軍は、オスプレイの全機停止に踏み切ったが、日米両国の「関係」は
変わらない。

浦添西海岸は、キャンプキンザーの一部返還でやっと市民が取り戻した海です。南部
に残された手つかずの貴重な自然の海岸です。米軍の那覇軍港を移設する計画が動き出
しています。市民・県民がもっと親しみ、この海と共に発展する、豊かな生き方を模索
し、次世代に渡していきたい。スタンディング、宣伝活動で軍港計画を広く伝える。学
習会で市民県民の理論的力をつけていく。浜下り(はまうり~旧暦3月3日頃の浜遊びの
こと)やイベントで西海岸に親しみ、市民・県民、ひいては沖縄に来てくださる方々に
とっても、沖縄になくてはならない場所にして価値を高めていきたい。この海を守るこ
とで、地域経済が豊かになる仕組みも考えていきたい。(「浦添西海岸の未来を考える
会」から)

パルコシティ前の国道58号が開通するまで、3キロメートルも続くイノーの海岸があ
ることを、人々は知知らなかったというが、いまでは週末はまるで、テーマパーク並み
に人が集まるという。

「この海を埋め立てないで」の横断幕を持って立つ「てるりん」さん(向かって右)と「もーりー」さん

2人はこう語る。
「ぼくたちはリアルのスタンディングもやるが、埋め立て反対はSNSが火をつけた。
昔だったら声をあげることができなかった人たちも、いまはSNSで声をあげることが
できる。浦添市民以外の人も、書き込める。そしてみんなが拡散する」

埋め立て反対署名にはこんなコメントもある。「僕らの声はやがて世の中を変える力に

なると思います」
むろん2人もそのつもりだ。こう言う「おかしい事におかしいだろって言えない社会を
止めたいんです」

なぜ市民・県民の意向に逆らう米軍基地(那覇軍港)」を受け入れなければならないの
か。

2人は浦添の市民投票も考えているという。2人は玉城デニー沖縄県知事に対しても厳し
い。「辺野古・大浦湾の埋め立てに反対するなら同様に浦添西海岸の埋め立てにも反対
してほしい」と、知事の姿勢の転換を待ち望んでいる。松本浦添市長も最初は埋め立て
反対だったのだ。

那覇軍港の浦添移設問題は、日米両政府、那覇、浦添の両市、そして沖縄県が主導して
いる。市民や県民の声は無視されているl。

「てるりん」さんと「もーりー」さんは最後にこう言った。

「この国のオーナー、株主は我々国民です。決めるのは国や県じゃないんですよ。主権
在民です」

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