さあ、次は県知事選だ、勝って辺野古新基地を阻止しよう━━県民のそんな思いが伝わってくる大集会だった。時折、強い雨に襲われながら那覇市奥武山公園で開かれた「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める8・11県民大会」に7万人の市民が結集した(主催者発表、東京ならば70万人に相当する)。翁長知事追悼の県民大会でもあった。
翁長知事の慰霊の日のメッセージが流され、翁長知事に黙とうをささげて県民大会は始まった。多くの人が「翁長知事の遺志を継いで、辺野古新基地を阻止しよう」と訴えた。その中から3人の話を紹介したい。
翁長知事の次男、翁長雄治那覇市議は「(知事は)最後の最後までどうやったら辺野古新基地を止められるか、ベッドの上で資料を読み、頑張っていた」「ウチナーンチュが心を一つにして闘うときにはおまえが想像するよりもはるかに大きな力になる」と知事が語っていたことを伝えながら、次のように話した。「オール沖縄という大きな政治潮流はウチナーンチュの強い決意、覚悟。その民意が政治家をつき動かしている。父に、辺野古新基地を止めたと報告できるように頑張ろう」
山城敦子金秀興産社長
世界情勢は目まぐるしく変化している。なのに沖縄だけ、20年以上前の辺野古への基地移転計画が実行されようとしている。基地こそ沖縄の経済発展の最大の阻害要因だ。民間の開発のほうが、足腰の強い沖縄県づくりにつながる。
日本政府は県民の怒りをあきらめに変えるために躍起になっているが、強硬姿勢の安倍政権にも必ず終わりがある。われわれはあきらめない。違法な土砂投入に反対し辺野古新基地を断念させよう。
謝花喜一郎・知事の職務代理者
翁長知事は、県民の権利を守り、新基地の危険を子や孫に背負わさないため、あきらめてはいけないといっていた。埋立承認の撤回は、県政を預かっている我々として、翁長知事の熱い思いを受け止め、毅然と判断していく。県民は心を1つに頑張っていこう。
県民大会決議は、日米両政府に強く抗議した。翁長沖縄県知事が「埋立承認撤回」を表明し、沖縄県が聴聞を開始したことを指摘して、こう主張する。「私たちは豊かな生物多様性を誇る辺野古・大浦湾の美ら海に新たな基地を造らせない。沖縄県民の命とくらし、沖縄の地方自治と日本の民主主義と平和を守るためこの不条理に対し全力で抗い続ける」
〈悪天候のなか、続々と人々が〉
〈子どもを連れた若いカップルも目立った〉
〈名護市から参加したティダの会の人々。左から大城敬人・名護市会議員、島袋文子さん、金城武政さん〉